『めちゃイケ大百科事典』

この本が発売された当時、番組でも大々的に企画に盛り込まれていたので話題になっていたがそれから数年経った今改めて読み返すとなかなか感慨深いものがある。

2010年に新メンバーが加わっためちゃイケメンバーだがもちろん当時は表紙の11人構成。ナインティナイン、よゐこ、極楽とんぼ、オアシズ、鈴木紗理奈、雛形あきこ、武田真治の11人だ。番組開始から8年という今にして思えば中途半端な時期の記録であった。

この本は、本書の使い方や様々な事象が五十音順で並べられ本の側面から見ると色分けもされているとか索引があるとかとにかく辞典マナーに則った大百科然としたつくりになっていて完成度がピカイチなのである。なんと巻末には年表形式で全オンエアーの全コーナーが掲載されているのである!まるで船を編むような一冊だ。これで1300円は安すぎる。

サバンナ八木さんの「ぼくの怪獣大百科」と同じでこの大百科にもプロローグがある。こちらもピリっとしてる文章で、制作者たちのこの本に向かう態度や熱意を感じる。

巻頭は「めちゃイケ」以前、「新しい波」「とぶくすり」「めちゃモテ」時代の年表から始まる。

「新しい波」の最終回スペシャルの出演者にK2の堀部圭亮さん、フォークダンスDE成子坂、ジュンカッツの名前があるのを見て、ここからこの世代の芸能界のサバイバルレースが始まるのを追想でき、また、今、恋のかま騒ぎなどでめちゃイケメンバーとネプチューンの絡みなどを観た時に同じ時代を生き抜いてきた戦友としての絡みを楽しむことができるようになる。(余談だが、この最終回、K2として勝俣さんも出演予定だったがドラマ出演の為にキャンセル。全体のツッコミ役だった勝俣さんの代わりにナイナイ矢部さんがそのポジションににまわり、ここから今のめちゃイケの形が定着したというひょうきん族の明石家さんまさんと高田純次さんの関係を彷彿とさせるエピソードがあったらしい。)

さて本編です。

本編に入ると、「あ」から順番に番組ゆかりのキーワードが並ぶ。

一番最初のキーワードはほぼ縁もゆかりもなさそうな「アーノルド・シュワルツェネッガー」でぼんやりスタート。しかし、ページをめくるうちに懐かしさもあいまってグングン引き込まれていくのだ。

気になったキーワードを何個かピックアップすると、

「エスパー伊東」

めちゃイケでは日本テレビ24時間テレビの真裏で超能力を披露するのが恒例となっている伊東さん。フジテレビ土曜8時というゴールデン番組に定期的に出演していながら他番組での露出が全く増えない不思議。細く長い芸能活動はテントさんを思わせる。

↑「エガちゃんと違うところはストッキング2枚ばき」とのこと!

「ヨモギダ君」「七戸くん」

素人をフューチャーした企画もめちゃイケの得意とした分野。めちゃイケ的にも大切にしていた企画のように思います。この百科事典でもヨモギダ君になんと7ページも割いているのだから。素人起用といえば欽ちゃんが得意としているがその流れは脈々と生き続けているのだ。

↑七戸君は気仙沼ちゃんを連想しませんか?

「オカッチ&ミヤッチ」

ひょうきん族のタケちゃんマンVSパーでんねんのような対決企画。トイストーリーの着ぐるみで子供から大人まで楽しめるコーナーである。しかし、その実は、天然素材解散後で東京進出するもくすぶっていた雨上がり決死隊をフックアップする熱き友情の企画にも見えた。

↑バッファロー吾郎もでてたよね。

「ツタンカーメン師匠」

芸歴400年のツタンカーメン師匠に扮した濱口さんのもとへ毎回、アイドルが悩み相談にやってくるというコーナー。

98年〜99年に放送でした。あるアイドルにシュールって何ですかと聞かれて「訳の分からんことやることや」と笑いをとっていましたが、お笑いのシュールについて定義した人は濱口さんだけです。ごっつええ感じが終わって数年。”シュール”が徐々に世の中から姿を消そうとしていた頃のことでした。

↑ゲストが榎本加奈子の回が特におもしろかったよね。

「笑わず嫌い王決定戦」。第1回だけ紹介すると、ゲストはスマップ草彅、香取。草彅の芸人リストが、1.せんだ光雄 2.パイレーツ 3.ジョーダンズ 5.春一番。香取の芸人リストが、1.松本ハウス 2.西川のりお 3.林家ぺー・パー 4.エスパー伊藤 5.ダチョウ倶楽部でした。

欽ドン、ドリフ、ひょうきん族など過去の遺産を飲み込み、めちゃイケ風にソシャクしたのがこの大百科の時期のめちゃイケだった。それ以降はもう我が道を行くといった感じ。独特の道を歩み、大型バラエティー番組としてなくてはならない存在になった。昨今は、テレビの良心としてのリーダーシップも発揮している。さあ、そろそろ大百科の続編(中巻)を!

書籍データ
出版年
2001年
ページ数
全 ページ